電波女と青春男 3巻
秒速0.00000000198センチメートル。
超常現象云々を抜きにしても、これが今巻の真理でしょう。
目に見えないほどの歩みだろうと、例え80年かかってもその数センチが埋められないかもしれなかろうと、歩み続けることこそが奇跡(成功)へと至る道であるというのは、非常に実感できるし共感もできます。
その意味ではあのホームランは、偶然だろうと奇跡だろうと、物語的には必然の結果でしょう。
だから「真、かっけー」とは思ったし爽快感も味わいましたけど、それ以上のものではありませんでした。
それよりも、その前の、体育館でリュウシさんの応援の為に声を張り上げられた真のほうが、格好良く見えました。
既に歩みを止めてしまった立場からすると、未だ歩みを止めない者、まだ再び歩き出せる者が眩しくて直視できません。
なんというか、こういう青春モノは、こちらの精神状態の良くないときに読むと、「耳をすませば」症候群に陥るものなんですね (^-^;
このままぐだぐだと書いていくと情けない泣き言ばかりになってしまいそうなので、このへんで切り上げましょう。
さておき、今巻のキーパーソン、星宮社ですが、今一つ物語に絡まなかったなぁという印象。
最後に真が推理しているように、彼女が関わったからこそ今巻の物語は動いたし、彼女の言動の一つ一つがどこかに結びついているというのはわかるんですが、希望としてはもう少し他のキャラとの絡みなんかも見たかった気もします。
一話で使い捨てるには惜しいキャラです……再登場するのかな?
彼女の素性については、エリオット同様、曖昧なままですね。
隕石落としに関わっているのかどうかも自己申告というか思わせぶりな言動のみですし。
ただその正体がどうであれ、真にエリオの過去について考えさせる一石とはなったようですし、この件については今後に期待かな。
最後に、前巻よりは随分マシになったとはいえ今巻にもやっぱりルビの誤字というか間違いがそれなりにありました。
どうもこのシリーズの担当編集さんはバカなの漢字に弱いようで ε-( ̄ヘ ̄)┌
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